赤ちゃんの病気について

赤ちゃんの病気とその対処

赤ちゃんの具合が悪いと親としては大変心配ですね。

すぐにお医者さんに連れて行きたくなりますが、中にはたいしたことのない状況で病院に行き、逆に病院にいた他の子供から風邪などをうつされるケースもありますので、できれば必要に応じて病院に連れて行きましょう。

以下に病院に連れて行くかどうかの判断ポイントを記載しますので、参考にしてください。

・発熱

熱があっても元気がある場合は、とりあえず家の中でおとなしくさせ、翌日くらいまで様子をみて、下がらないようなら病院へ。顔色が悪かったり、ぐったりしていたらすぐに連れていきましょう。

・下痢

1日に数回で、元気も食欲もある場合は、心配はありません。食欲がなく、顔色が悪かったり、血便だったり、嘔吐を伴ったり、あるいは水のような便(水様便)が続くようなら病院へ。

・便秘

元気も食欲もある場合は、心配はありません。食物繊維の多い果汁や野菜の裏ごしやプレーンヨーグルトを与えたり、綿棒で肛門を刺激したりすると便が出ることも。お腹が張って痛がったり、食欲が落ちたり、便秘が続くようなら病院へ。

・嘔吐

母乳やミルクを飲んだ後に吐いたり、げっぷと同時に吐いたりするのは普通によくあること。特に男の子は吐きやすい傾向にあるようです。その内吐かなくなります。顔色が悪かったり、吐く回数が異様で体重が増えないような場合は病院へ。

・せき

熱もなく元気もある場合は、心配はありません。赤ちゃんは乾燥やほこりなどでもすぐ咳をしますので、湿度を保つなど環境は整えてあげましょう。顔色が悪かったり、呼吸が苦しそうで寝ていられないようなら病院へ。

以降で、赤ちゃんの時によく聞く病気について簡単にご紹介します。

風邪

もっともポピュラーな病気。鼻水、くしゃみ、せき、喉の痛み、頭痛、発熱といった全身症状が起こります。肺炎や気管支炎につながりかねませんので、軽く見ずに、安静に過ごして早く治してあげましょう。

基本的には放っておいても治る病気なのですが、高熱が続いたり、無理をさせると、前述したように別の病気になりかねません。むやみに解熱剤を使うのは、せっかくウイルスと戦っている抗体を不利にしますので良くないですが、高熱が長時間続く場合など、解熱の座薬を使って一時的に熱を下げるなどといった対応も必要になってくるでしょう。

その辺りは医師の指示をよく聞いておいてそれに従い、早めの治療を目指しましょう。間違っても大人用の解熱剤をつかったりしないように!

通院以外の外出はさけ、お風呂も熱のピークが過ぎるまでは控えた方がいいでしょう。乳児用のイオン飲料や白湯などでこまめに水分を補給してあげましょう。

熱が上がって暑がっているときは1枚脱がせて、汗が出ている時はこまめに着替えさせます。冬場は部屋を乾燥させないよう加湿器などで湿度を5、60%に保ち、定期的に換気を行いましょう。

湿疹の出る病気

・はしか

生後1年前後からかかりやすくなります。38度くらいの高い熱が出て、くしゃみ・鼻水・せきといった風邪の諸症状。2、3日すると顔やおなかに赤い発疹が出て手や足にも出始めます。口の中の粘膜にも白い口内炎のようなものが見られます。一週間程度で熱が下がり、発疹も徐々に消えていきます。生後1年から予防接種が出来ますので、できれば早めに受けておきましょう。

・水ぼうそう

生後1年前後からかかりやすくなります。37〜38度くらいの高い熱が出て、胸、おなか、背中などに赤い発疹が出ます。数時間すると発疹は水ぶくれのようになり、顔、手足、口の中など体中に広がります。かゆみを伴いますので、かゆみ止めの薬を塗って上げないと、掻き崩して細菌感染を起こしかねません。1日〜2日で水泡は白く濁った液を持つ膿庖に変化し、4、5日目にはカサカサのかさぶた状になって終息します。任意摂取ですが、生後1年から予防接種が出来ます。

・突発性湿疹

38〜40度くらいの高い熱が数日続き、その後おなか、背中に赤い発疹がでます。その後3日程度で発疹は消えます。鼻水やせきといった他の風邪症状はありませんが、発疹が出るまで突発性湿疹だと判断がつかないこともあります。

・手足口病

夏場の病気です。その名の通り、手と足と口に発疹が出ます。かゆみも痛みもなく、熱が出たとしても37〜38度くらい。夏風邪の一種で比較的軽い病気ですが、口の中の水泡がつぶれると傷みを感じるため、機嫌が悪くなったり、食欲が落ちたりします。通常およそ一週間で治ります。

・じんま疹

じんま疹は原因がはっきりとしないケースも多々あり、アレルギー反応の一部だと考えられています。急に皮膚が赤くなって盛り上がり、かゆみがあります。すぐに消えてしまったり、位置がかわったりします。

・アトピー性皮膚炎

手足の関節の内側や首、耳たぶなどにカサカサとした湿疹ができます。かゆみが強く、耳のつけ根が赤くなり、汁が出て切れたように見える「耳切れ」という症状が出るのが特徴。夏は皮膚の化膿、冬は乾燥などで、湿疹が悪化しやすいので注意が必要です。ステロイド剤は副作用があるというのはよく聞く話ですが、医師の指導に従い、適切に使えば大変有効な薬ですので、噂におびえて頑なに拒否するよりも、医師と話し合って安全な使い方をした方が建設的でしょう。

・虫刺され

蚊、ハチ、ムカデ、毛虫、クラゲなどに刺されると、体質によってはかなり腫れたり、発疹が出たりして、たいていかゆみを伴います。掻き崩すと細菌が入って、とびひなど別のトラブルにも発展しますので、早くかゆみ止めを塗って上げましょう。

・とびひ

アトピー性皮膚炎や虫刺されによるかゆみで、肌を掻き崩してしまったところに細菌がついて起こる皮膚の炎症です。ジュクジュクとした汁を持った湿疹で、強いかゆみを伴います。湿疹を掻いた手で他の部分を掻くと、湿疹がどんどん広がります。掻き崩した部分に絆創膏などを貼ると、そこが菌の温床になって逆効果です。

その他よく聞く病気

・おたふく風邪

耳の下からあごにかけておたふくのようにはれて痛みます。順調に経過すれば軽い病気ですので、医師の指示に従いましょう。生後1年から予防接種が出来ます。

・プール熱

正式な病名は咽頭結膜熱高熱といい、結膜炎、のどの痛みがあるのが特徴。プールなどの水を介してうつることが多いので、「プール熱」と呼ばれます。他人にも移るので、使用するタオルや、洗濯も家族と別にする必要があります。治るまでの過程は風邪の場合とほとんど同じです。

・熱中症、熱射病

ウンザリするくらい毎年起こる痛ましい事件もこれが原因。車の中に赤ちゃんを置きっぱなしにしないこと!体温上昇、脱水症状、死に至ります。暑いさなか、赤ちゃんがぐったりしていたら、ただちに涼しい場所で水分補給をしましょう。

・膀胱炎

オムツの中のウンチが、女の子の赤ちゃんの陰部に残ってしまい、大腸菌が膀胱へ入って炎症を起こしてしまうことも。

このウンチ大丈夫?

・すっぱい臭いの白い下痢便

ロタウイルス性下痢症の可能性が高いです。その場合嘔吐を伴います。脱水症状が怖いので、少しずつでも良いので水分を取って医師の診断を受けましょう。

・血便

細菌性の急性胃腸炎である場合、原因は食べ物についていた「O-157」や「サルモネラ菌」、「ボツリヌス菌」といった細菌です。便から菌が特定でき、対処法もわかりますので、医師に相談しましょう。

深刻なのはケチャップのような、鮮やかな血便で、腸重積という病気の場合です。急に機嫌が悪くなり、火がついたように泣いて、嘔吐するなどの症状が続きます。緊急の処置が必要です。

・黒っぽい血便

十二指腸潰瘍、胃潰瘍の疑い有り。

・真っ黒なウンチ

墨のように真っ黒なウンチは、食べ物の中に鉄分が多く含まれていたときに出ます。母乳・ミルク内の乳糖が、腸内で発酵して黒くなることもあります。よって黒いウンチが続かなければまったく問題ありませんが、続くようであれば医師に相談しましょう。

・白いツブがまじっている

白いツブは母乳内の脂肪のかたまりである場合が多いです。その場合はまったく問題ありません。他に心配があるなら医師に相談しましょう。

・緑っぽい

問題ありません。ビリルビンという胆汁色素が酸化して変色します。

・ネバネバの粘液が混ざっている

腸が刺激を受けるとネバネバの粘液を出すことがありますが、病気ではないので大丈夫です。

・コロコロのウサギの糞みたい

便秘気味のときによく見られます。続くようであれば医師に相談しましょう。

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